菊陽町を貫く白川は、火山灰土壌のため、ヨナ(土砂等)の体積がひどく、井手の管理が悩みの種でした。しかし、加藤清正により、その課題を解決する策として「水力を利用して土砂を次々に下流へ排出させる『鼻ぐり』という独特の仕組みが考え出されました。
構造の概要は、約2から5メートル間隔に幅約1メートル、高さ約4メートルの岩盤を壁のように残し、下辺にかまぼこ形の直径約2メートルの水流穴(鼻ぐり穴)をくり貫いたものです。
この鼻ぐり構造は、現在も24基が当時と変わらぬ機能を果たし、約180ヘクタールの田畑を潤しています。