ポリファーマシーとは、ポリ(Poly:複数の)、ファーマシー(Pharmacy:調剤)を合わせた言葉で、多剤服用などと訳されます。
単に服用する薬の数が多いことではなく、多くの薬を服用しているために、副作用を起こしたり、飲みまちがいや飲み忘れなどで残薬が発生している状態をいいます。
高齢になると、複数の病気を持つことにより、処方される薬の種類が増えたり、受診する医療機関が複数になることから、服用する薬が増える傾向にあります。また、加齢にともなう生理的な変化により、薬を分解したり体の外に排泄する働きが弱くなります。
薬が相互に影響しあうことで、薬が効きすぎてしまったり、効かなかったり、副作用が出やすくなるという問題も起こります。
また、処方が重複すれば、薬剤費の負担も大きくなります。
お薬を適切に管理することで余分な薬を減らし、ポリファーマシーを予防しましょう。
・お薬手帳を活用する
医療機関を受診するときや薬局に行くときは、必ずお薬手帳を持参しましょう。
使っている薬について医師や薬剤師へ正確な情報を伝えることができますし、入院や災害などの緊急時の薬の管理に役立ちます。
お薬手帳は病院や薬局ごとに分けず、1冊にまとめておきましょう。
・かかりつけの薬局や薬剤師を持つ
普段からかかりつけの薬局や薬剤師を持ち、処方されている薬の情報を把握してもらうと安心です。
処方薬以外にも、OTC医薬品(市販薬)やサプリメントなどで普段使っているものがあれば、それも伝えましょう。
・気になる症状は医師・薬剤師に相談を
薬を飲んでいて「いつもと違う」「なにか変だ」と感じた時は、勝手に薬をやめたり減らしたりせず、かかりつけの医師や薬剤師に相談しましょう。
その際は、いつごろからどのような症状が出てきたのか、気になる症状についてメモしておくと相談しやすくなります。